排水には、液体部分と固形物部分の2つの成分が含まれています。排水が処理装置やタンクに流入すると、固形物は沈殿して底に汚泥として徐々に蓄積し、水面にはスカム(浮遊物)が形成されます。これらを定期的に除去しないと、蓄積した汚泥やスカムが装置やタンク内を埋め尽くして排水と共に溢れ出すだけでなく、施設が本来の設計通りの性能を発揮できなくなります。
残念ながら多くの国では、本来必要とされる定期的な汚泥の汲み取りが行われておらず、その結果、未処理または不十分に処理された排水や汚泥が環境中に流出しています。これは環境に悪影響を及ぼし、河川の水質低下(ひいては水生生物の死滅)を招くだけでなく、最終的には人々の健康や経済にも影響を及ぼす可能性があります。また、汚泥の流出は排水システム内での固形物の堆積につながり、洪水の発生リスクやそれに伴う健康被害を増大させる恐れもあります。したがって、定期的な汲み取り、安全な取り扱い・運搬、衛生的な処理を含む汚泥管理は、都市部や農村部の衛生計画を策定・実施する上で、極めて重要な検討事項となります。
以下:浄化槽における汚泥管理とそれに伴う影響
